Welcome! This project recently migrated onto Zooniverse’s new architecture. For details, see here.
とある電波の銀河目録EMU(RGZ RMU)にようこそ!これは、強い電波放射を持つ銀河を研究する市民科学プロジェクトシリーズの最新プロジェクトです。2013年以来、私たちは12000人以上の市民科学者の方々と協力してこの魅力的な天体について学び、その中でも最も興味深い天体たち(たとえば、貧弱な銀河団で予期せず見つかった巨大で広がった角度の尾をもつ電波銀河など)について深く掘り下げてきました。
RGZ EMUは、2022年1月から オーストラリアSKAパスファインダー(Australian SKA Pathfinder :ASKAP)望遠鏡アレイで開始された宇宙進化マッピング(Evolutionary Map of the Universe:EMU)サーベイで得られた新しい画像を使っています。最終的にEMUは4000万個以上の天体を検出する見込みなので、やるべきことはたくさんあります!
私たちの出発点はEMUパイロットサーベイ(Norris et al. 2021)ですが、順次新しいEMUデータをインポートしていきます 😃
最も強力な電波銀河は中心にある、太陽の十億倍もの質量をもつ超大質量ブラックホールのパワーを受けています。その中心から放出される物質のジェットは極めて高速で、対になる2方向へ放たれることが多いです。ジェットは銀河周囲の物質を相互作用を起こし、ジェットのふるまいや周囲の物質の特性を支配する物理法則について知る手掛かりになるような、様々な興味深い構造を作ります。しかし、RGZ EMUには多くの星形成銀河も含まれていますが、その電波放射は可視光で見られる星の光の分布と同じ領域に広がっています。電波放射は、すべての超新星爆発や星形成に伴うプロセスで生じます。星形成銀河などと、ブラックホールが起源のパワフルな電波銀河を区別することが本プロジェクトの主要な目標の1つです。
RGZ EMUには電波画像、つまり私たちの目が電波放射に感度を持つ場合に見上げた空の様子が含まれています。画像中で最も明るい電波放射を強調するため、電波の強度を等高線で示しており、等高線が多く詰まっているほど明るい電波放射に対応します。以下の例、および実際の分類で見る画像の一番上の行が電波画像です。一方でその下の2行は、電波と同じ空の領域を撮った可視光と赤外線の画像で、電波との関係性がわかるように電波の等高線をそのままトレースしています。
左側: RGZ EMUによる強力な電波銀河 市民科学者によるマークアップのビフォーアフター。青いボックスが、その中のすべての放射が同じ銀河から来ていることを示しており、緑のマーカーがその母銀河です。ボックスの外にも見える電波放射は、この銀河とは全く無関係と判別されました。
右側: RGZ EMUによる星形成銀河 こちらも市民科学者によるマークアップのビフォーアフターです。
前掲の最初の例を見てください。そこには電波の明るい4つのかたまりと、無数の暗い点が見られます。しかしどれが同じ天体に属し、同一の可視光銀河に由来するでしょうか?上の画像を、市民科学者は上の3つの明るいパッチを同一の放射と判断し、その中央のパッチにある可視光の銀河が放射源の犯人だと判断しました!
こうして、電波源を構成しているものを特定し、その起源を見分けるには人の判断が必要です。次に、ボックスの中に見える特徴について分類してもらいます。同じような天体をグループ化することで、それらが形成され進化した物理モデルをテストすることができます。この目的のために、皆さんには特徴をタグ付けしてもらいます。上の例では「曲線」と「尾」というタグを選択肢から探して選びます。
最適なタグのセットを探すために、私たちのチームは天文学者がこれらの天体について尋ねる質問にタグをマッチさせる新しい方法を開発しました。
詳細はこちらのプレスリリースや、最初に発表した短い概説論文、または完全版の科学記事を参照してください!
最初のとある電波の銀河目録プロジェクトで一番エキサイティングだった発見は、存在が予期されていなかった珍しい銀河 (RGZとGalazy Zooを組み合わせた珍しい電波銀河リストを参照してください)の発見です。これらは、ただそれ自体が珍しいだけでなく、プロジェクトの科学者が皆さんの分類結果で学習させた深層学習コンピュータープログラムによる自動捜索を進めることに役立ちました。RGZ EMUの準備中に見つけた珍しい天体を紹介します。(皆さんが分類するものと同じデータセットから見つかったものです)
奇妙な電波サークル (クレジット: Norris et al. 2021の図25)。この天体の起源は現在もホットな議論が交わされています!
特異電波源 (クレジット: Norris et al. 2021の図21)は「踊る幽霊」とのニックネームがついた、電波成分のグループです。興味深いことに、電波で見えるプラズマを放出している狭いジェットを噴出する中心部には、2つの母銀河があり、互いに相互作用を起こすことでこの異常な構造が生まれます。
特異な天体を見つける重要な発見を続けるためにも、市民科学で協力いただける皆さんの助けが必要です。こうした天体は新しく重要な知見を私たちに与えてくれます。RGZ EMUのトークフォーラムでのチャットも通じて、一緒にこうした天体を探しましょう!
一連のシリーズのプロジェクトに長く参加されている方も、初めて参加される方も、まずは チュートリアルを読んでください。本プロジェクトには以前までと異なる部分・新しい部分がたくさんあるので、読むことでよいスタートが切れます。
分類を開始すると、最初のステップは 電波銀河の特定と母天体の識別 と呼ばれ、どの電波放射のパッチが互いに属しているか、そしてどの可視光・赤外線画像に写った銀河が電波をホストしているかを探します。そして2番目のステップは 電波銀河の分類 と呼ばれ、それぞれの電波源の特徴に適したタグ付けを行います。これらの各ステップにはテキストベースのチュートリアルが紐づけられているので、いつでも チュートリアル ボタンを押してください。
そしていつでも、実際の例を見たりヒントが欲しい場合は、 このタスクに関するヘルプが必要ですか? ボタンや フィールドガイド (分類画面の右側のタブにあります)から閲覧できます。また、それまで見てきた天体とは異なる天体、つまり私たちが提供するタグのどれにも当てはまらないような天体を見つけた場合は、 トークページ を使ってください、私たちが確認します!その際、自分で #ハッシュタグ を使う (たとえば #SmileyFaceShaped)ことや、他の人が使っているハッシュタグを使うこともできます。これにより、すべての発見を整理することができます。
本プロジェクトでは科学研究以外にも、教育・アウトリーチ活動に力を入れていますので、興味のある方は参照してください。
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この研究はInyarrimanha Ilgari Bundara/マーチソン電波天文台で得られたデータを用いています。私たちはWajarri Yamajiの先住民をこの天文台の敷地の伝統的所有者・権利保持者として認めています。CSIROのASKAP電波望遠鏡はオーストラリア国立望遠鏡施設(https://ror.org/05qajvd42)の一部です。