ルービン 彗星の魔女

よくある質問

このセクションでは、よくある質問のリストからあなたの聞きたいことを見つけることができます。
このページは、質問が増えたりプロジェクトがさらに進展した際に更新されます。

小惑星の活動とは何ですか？

太陽系科学や惑星科学分野で、活動とはダストやガスといった物質が天体から放出されること全般を指す幅広い用語です。彗星や小惑星のような太陽系の天体だけでなく、2I/ボリソフ彗星や3I/アトラス彗星のような恒星間天体も含まれます。

揮発性物質とは何ですか？

典型的に揮発性物質という用語は、地球表面の室温と気圧で液体や気体である物質を総称します。宇宙空間ではこういった物質は昇華、つまり地球上でのドライアイスのように、固体から液体の段階を飛ばして気体へ変化します。

画像をどのように得ましたか？

チームは、ルービン天文台のデータからこのプロジェクトのためのサムネイル画像を得るための包括的なパイプラインを開発しました。これまでは、ルービンサイエンスプラットフォームに依存しています。これは、ルービンのデータを人々が全てダウンロードしなくとも（データ量が大きすぎます！）クラウド上で扱えるよう設計されたウェブサイトです。全体のコンセプトは「活動する小惑星」プロジェクトについて2024年に出版された論文（Chandler et al.）で紹介しています。しかし本プロジェクトでのアプローチは、その規模の違いから大きく異なるものとなっているので、今後新しい論文を出版する予定です。

これらの画像はどこから来ましたか？

上の「画像をどのように得ましたか？」と併せて読んでください。現在、トレーニング用（フィードバックが表示される、既に知られた活動小惑星や彗星の画像）の天体画像はルービン天文台とは異なる天文台にある、ダークエネルギーカメラ(Dark Energy Camera :DECam)のデータです。そして新しい画像は、ルービン天文台の試験観測用のコミッショニングカメラ（ComCam）で撮影されたものです。本格運用のLSSTCamのデータが利用可能になり次第、それらの画像を実装します。

活動小惑星とメインベルト彗星は何が違いますか？

これらの用語は同じような意味で混同されて使われる場面もありますが、厳密にいえばメインベルト彗星(MBCs)は活動小惑星の一分類にすぎません。MBCsの軌道は、火星と木星軌道の間の小惑星帯（メインベルト）内に位置します。

画像内の活動が本物であることをどうやって調べますか？

この質問はつまり、ボランティアによって活動があると分類された画像について、そのあとに画像内の活動に見えるものが本当に天体からのものか、画像アーティファクトや銀河などの背景天体でないかをどうやって見分けるかについてだと思います。
潜在的な活動を見分けるため、私たちは最初に、その天体について活動を起こしている画像が何枚あるかを調べます。もし活動を示す画像が1枚しか無ければ、比較フィールドと呼ばれるまったく同じ領域を異なる日時に撮影した画像を調べます。もし、小惑星が無いのに「活動」の部分だけが写っていれば、それは活動ではなく元からある別の何か、たとえば背景の銀河などであることを意味します。望ましいのは、活動を示す画像が複数あることです。しかし、どのような画像があるかに関わらず、新たな活動小惑星と思われる天体が見つかれば私たちはフォローアップ観測キャンペーンを実施し、その天体を調べ活動を確認します。

得られた分類はどうなりますか？

私たちは新しく発見された活動小惑星候補について、活動が本物か、さらに天体の詳細情報を得るためフォローアップ観測を実施します。
また、分類は機械学習システムの学習データとしても使われ、将来の地上や宇宙望遠鏡からの活動小惑星の発見と観測についての様々な取り組みに貢献できます。

この研究はどこの機関が行っていますか？

これは難しい質問ですが、このプロジェクトに携わる主な機関でいえば、ワシントン大学のDiRAC研究所、NSF-DOEヴェラ・Ｃ・ルービン天文台、Zooniverse、北アリゾナ大学、アパッチポイント天文台、ローウェル天文台です。

このプロジェクトの運営に必要なリソースはどのくらいですか？

今後、LSSTCamデータが利用できるようになりプロジェクトがスケールアップするとより適格な答えが得られます。このプロジェクト開始時点では、まだ数TBのストレージと、ルービンサイエンスプラットフォームからのシンプルな計算機システム（数個のCPU）による数百時間の処理しか必要としていません。