よくある質問

本プロジェクトの詳細や、詳細なデータ解析の方法についてはwww.planethunters.coffeeや私たちのYouTube channelの動画をご覧ください!

私に何をしてほしいのでしょうか?

一緒に太陽系の外にある恒星を公転する惑星、太陽系外惑星を探してください。親星の手前を惑星が通過(トランジット)すると、私たちから見てその恒星からくる光の量が一時的に減少します。私たちは皆さんに、明るさの時間変化である光度曲線をレビューしてもらい、惑星がトランジットを起こした可能性のある光の落ち込みを見つけてもらいます。太陽のような恒星を木星サイズの惑星がトランジットすると1%だげ減光しますが、地球サイズだと0.01%だけ減光します。もしかしたらあなたが最初に新しい世界の存在を知ることができるかもしれません...

データはどこから来ましたか?

私たちが提示するデータはトランジット系外惑星探査衛星(TESS)が取得したデータです。2年間でこの衛星は約20万個の特に明るく太陽系から近い恒星について観測し、地球サイズから巨大ガス惑星までの惑星を発見しました。
TESSは宇宙ベースの最初の時系列全天サーベイでもあり、地上から収集が困難なデータを提供してくれます。TESSについての詳細はこちらや、NASAのページをご覧ください。全てのTESSのデータや結果のカタログはNASAのMikulski Archive for Space Telescopes (MAST)にアーカイブされています。

これはTESSの科学チームによるプロジェクトですか?

いいえ、私たちはTESSの科学チームではなく、NASAのMikulski Archive for Space Telescopes (MAST)で公開されているTESSのデータを利用している独立したチームです。

なぜ、私がトランジットであるとマークした天体をすぐに本物の惑星であると言えないのですか?

TESSの光度曲線だけに基づいている限り、どれだけトランジットに近いふるまいをしていても100%惑星であるとは言えません。偽検出の原因になる天体物理学的な現象は、食連星を始めたくさんあります。なので私たちはプロジェクトで見つけたものを、確認観測がされるまで「惑星候補」と呼んでいます。

なぜコンピューターでは探せないのですか?

コンピューターは光度曲線からトランジット惑星を検出することにおいて大きな成功を収めています。数多くの惑星や惑星候補が自動化ルーチンによって発見されていますが、それで全てではありません。今後も多くの研究グループがTESSの光度曲線から惑星トランジットの兆候をコンピューターアルゴリズムによって捜索するでしょう。しかし、コンピューターアルゴリズムが見逃しても人間の目では容易に見つかるトランジットが多く存在すると予想しています。

惑星候補と惑星の違いについて詳しく教えてください

私たちがトランジット候補、惑星候補と呼ぶのは、惑星サイズの天体によるトランジットによるものだと更なる検証でまだ判明していない天体に対してです。これは、TESSの光度曲線において、惑星トランジットとそっくりな光度曲線を示し偽検出に繋がる兆候はたくさんあるからです。チームが何度も確認し、追跡観測を行うことで、惑星候補は正式な惑星となります。

トランジット法はターゲット星の光を隠す天体の半径のみを制約します。惑星であることの検証には、他の検出手法による質量の測定や、その後の観測に基づいて惑星でないシナリオ(背後の食連星との混入)を強く排除できる統計的根拠が必要となります。

間違えたと思ったら戻って分類結果を編集できますか?

トランジットをマークしても「完了」や「完了とトーク」を押すまでは変更や編集が可能です。しかしいったん完了して提出した分類はそのまま私たちのデータベースに送られ、変更はできません。しかし心配は要りません。それぞれの光度曲線は複数のボランティアが見ており、誤ったマークは複数のボランティアの結果と合わせることで除外できます。

自分の分類が正しかったかどうか、どうやったら分かりますか?

TESSの光度曲線を分類後に、あなたがトランジットを正しく見つけたか見逃したかをお伝えすることはできません。そもそもどの光度曲線にどんな惑星のトランジットがあるのか分からないからこそ、皆さんに分類をお願いしているのです。人間のパターン認識能力は非常に高いので、あなたの最初の答えが正しい確率が高いです、最善を尽くしてください。チュートリアルやフィールドガイド、サイトガイド、「このタスクに関するヘルプが必要です」のボタンの先の例はよい参考になります。また、時々遭遇するかもしれない人工のシミュレーション光度曲線とそのフィードバックはより良い参考になるでしょう。

私の発見に発見クレジットを得ることはできますか?

本プロジェクトで惑星発見に貢献した全ての皆さんの名前をウェブサイトや、私たちがその惑星について各論文の謝辞でクレジットします。さらに、皆さんのZooniverseユーザーネームを MASTデータベースの全ての惑星候補に併記します。MASTでの惑星発見のアナウンスは迅速に行いますが、最初は少し遅れるかもしれません。

私の発見だと認められるにはログインが必要ですか?

はい、ログインなしで分類しても、あなたの発見について私たちはあなたが誰なのかを知ることができないので残念ながらクレジットを付与できません。アカウント登録してログインすれば、あなたの発見についてあなたによるものと認識できるようになります。

本プロジェクトでの出版物のポリシーは何ですか?

本プロジェクトは献身的なチームによる成果物であり、ボランティア参加者の努力によりその価値が生み出されています。クレジットの付与を確実にするため、本プロジェクトのトークページの情報を使った出版成果物を公開する方は以下の点を厳守してください。
1.Eisner et al.を引用すること
2.科学者チーム(メールアドレスは contact@zooniverse.org)にコンタクトし、クレジットについて話し合うこと
3.結果がボランティアの貢献を大きく受けている場合は、さらに貢献したボランティアもクレジットすること。そのようなボランティアのリストはチームが提供します。
プラットフォームによる結果を使用する際は必ず本ポリシーへの同意が必要です。

私が見つけた惑星に名前を付けることはできますか?

すぐにはできませんが将来的に可能になるかもしれません。国際天文学連合 (IAU)は太陽系外惑星の命名を行う役割を担っており、以前に何回か系外惑星の命名キャンペーンを行っています。詳細はこちらをご覧ください。

プロジェクトのインターフェースが以前と変わったようですが何を変えましたか?

Zooniverseチームは本プロジェクトのインターフェースを改善し新しい機能を追加することに尽力しています。そのうちの1つが光度曲線の拡大機能で、光度曲線の異なる部分を拡大することができます。拡大表示によりそのトランジット候補の形や深さを詳しく観察でき、性質を詳しく知ることができます。拡大ボタンは光度曲線の右側にあります。拡大が終わったらトランジットをマークすることを忘れないでください。

キーボードショートカットはありますか?

光度曲線やその右側にあるボタンのいずれかをクリックすると、キーボードの+-キーで拡大縮小が、十字キーでパンができるようになります。

光度曲線の欠損部では何が起こっていますか?

TESSの欠測はTESSが観測を行っていないときに起こります。通常、データ送信のためにTESSが地球のほうを向いている時に起こります。また、TESSがセーフモードに入りコマンドを待機している際にも起こります。

光度曲線の縦軸の意味は何でしょうか?

縦軸は、その恒星の平均の明るさからの光量の増減を%で表したものです。グラフの上に行くほど明るく、下に行くほど暗くなります。

光度曲線の横軸の意味は何でしょうか?

横軸の時間軸は、そのセクターで最初に利用可能な観測がされた時間を基準にしています。

なぜシミュレーション光度曲線を含むのでしょうか?

科学者チームが、皆さんがどのような惑星を発見でき、または発見できないかを知るために、シミュレーションで生成したあらかじめ全ての惑星系特性が分かっている光度曲線を混ぜることがあります。これは銀河系に存在しうる全ての範囲の惑星について完全に理解する役に立ち、結果の統計解析に不可欠です。シミュレーションデータによってシステムをテストしているのであり、皆さんをテストしているのではありません。そしてシミュレーションデータを表示後は必ず皆さんにその旨と答えを表示します。詳しくは研究ページをご覧ください。

以前のPlanet Huntersプロジェクトと何が違いますか?

現行のプロジェクトはTESSのデータを使っていますが、以前のプロジェクトはNASAのケプラー宇宙望遠鏡のデータを使っています。TESSは全天サーベイなのでケプラーの400倍もの数の恒星を観測できます。さらにTESSが観測するのはより近傍にある明るい恒星なので、発見後の惑星を地上望遠鏡で追加観測するのが容易です。
両方のレイアウトはよく似ていますが、新しいコア科学チームが構成されています。以前のプロジェクトに参加していたボランティア、科学者の方々に感謝します!

興味のある天体・疑問のある天体を見つけましたがどこで伝えればいいですか?

トークページで議論を始めてください。本プロジェクトのコミュニティーには科学チームのメンバーも参加しています。分類後に「完了とトーク」を押せば、直接その光度曲線についてのスレッドに移行してコメントやハッシュタグを付け、その光度曲線について説明できます。

興味深い信号を見つけましたが、自分でさらに調べることはできますか?

この動画では、トランジットのような信号を解釈する方法を説明しています。この動画シリーズの最初から視聴することを推奨しますが、この動画から見始めても大丈夫です!

もしくは全てのコーディングのノートブックをここからダウンロードでき、コーディングの入門ビデオを視聴できます。

どうやって見つけた惑星の大きさを決定できますか?
なぜトランジットの形は異なるのでしょうか?
良いトランジット候補か見分ける7つのステップ

私は研究者で、本プロジェクトで発見された候補を利用したいですがどうすればいいでしょうか?

本プロジェクトやMASTまでの最新の評価を近日中に公開します。
TESS MASTホームページに詳細情報があります。もしくはこのサイトを通じて科学チームにコンタクトを取ってください。

本プロジェクトの最新ニュースはどこで知れますか?

私たちのブログやトークページでの最新ニュースを確認してください。また、Xや and Facebookアカウントも頻繫に更新しています。.


データ処理の案内

素晴らしいトランジット候補を見つけたと思いますか?そして、それを科学チームが確認するまで待ちきれませんか?以下では、あなたが見つけた候補が本物の惑星かをある程度自分で調べることのできる方法を紹介しています。これらは実際に私たちチームが行う最初のステップでもあるので、時間や意欲があればぜひご協力をお願いします。
そして、このプロセスを通じて興味深いことを学ぶ絶好の機会になると思います。なお、このリストにあるステップはすべて実行しても、興味のある一部だけ取り組んでも構いません。すべてはあなた次第です!

これについての詳細な情報はwww.planethunters.coffeeYouTube チャンネルでのビデオシリーズでも載せています!

1. それはTOI (Tess Object of Interest)ですか?

詳細はこちらの動画をご覧ください!

TOIはTESSの運用チームが慎重に調査した結果、追加観測を行う価値のある良い惑星候補だとした天体に与えられる名前です。

あなたの候補が既にTOIに登録されているかは、その恒星のTIC番号(トークページでの光度曲線画像の下にあるiのアイコンをクリックして確認できます)を見つけて、TESSのデータアラートページに掲載されているかを確認する必要があります。TIC IDは大きな表の最初のカラムです。もしそれがTOIリストにあれば、おめでとうございます、皆さんはTESSチームが惑星候補とした候補に自力でたどり着いたことになります。

発見候補がTOIであれば非常に良い成果ですが、しかし既にTESSチームもそれに気づいているので、彼らの仕事を重複させる予定はありません。私たちが本当に見つけたいものは、彼らがまだ気づいていない惑星だからです。トークページを出る前に、コメントを残して皆さんにそのことを伝えましょう。あなたは「This is Tess Object of Interest (TOI) XXX (この天体はTOI XXXです)」とコメントでき、このXXXにはデータアラートページの表の2列目の番号が入ります。

2. それはTCE (Threshold Crossing Event)ですか?

詳細はこちらの動画をご覧ください!

TESSの全てのデータはトランジット捜索パイプラインに送られ、そこで自動的に、惑星を含む可能性のある光度曲線にフラグ付けが行われます。TCEはこのフラグ付けが行われた段階の候補で、TOIと異なりまだTESSチームによる検証は行われていません。

その候補がTCEか確認するには、それぞれのセクターでのTCEをすべてリストしたcsvファイルを以下からダウンロードできます。
https://archive.stsci.edu/tess/bulk_downloads/bulk_downloads_tce.html.

あるいは、その候補が既とTCEとされているかをEXOMAST (https://exo.mast.stsci.edu/)で調べることもできます。
EXOMASTでは「TIC」の欄にTIC番号を入れて「search」をクリックするだけで、その候補がTCEであればその主星と可能性のある惑星系についての情報が表示されます。

もしその候補がTCEではないなら、検索バーの下に“No planet found”の通知が表示されます。

もしTCEを発見できたのなら、それは素晴らしいことです。あなたにはプロの天文学者が何年もかけて開発したパイプラインと同じくらい、トランジットを検出する能力があるということです!
こうした天体にはトークページでハッシュタグ #TCE をつけて投稿してください。できればそのTCEのEXOMASTでのページのリンクも添えてください。

3. それはTCEで、かつTOIにはなっていない候補ですか?

TCEだがTOIではない天体とはつまり、TESSのパイプラインでフラグ付けされるもTESSチームが、TOIに昇格させるほど十分に良い惑星候補ではないと判断した天体です。このような発見を行うことも喜ばしいことで、特に場合によっては私たちの違う視点から、それをよい惑星候補だと判断することができるからです。
ですのでもしTOIではないTCEを見つけたら、トークページでのコメントに "@researchers" と付けて私たちに通知が届くようにしてください。時間が許せば詳しく調査します。

TCEを審査する際にTESSチームは膨大な数のチェックを行います。この検証は、機器が原因の誤検知(本物ではない信号)や、天体物理学的な要因の誤検知(信号は本物だが、系外惑星ではない何らかの原因によるもの)を排除するために行います。これらのテストの結果はDV(データ検証:data validation)レポートに保存され、公開されているためその候補がなぜTOIにならなかったのかを理解するうえで役に立ちます。これは、TESSチームが行ってきたような膨大なチェックを繰り返さずに、候補を迅速に検証するためのものです。DVレポートは長く複雑であり、現在はTOIではないTCEにアクセスすることもやや難しいので、ここではDVレポートのダウンロード方法や使い方について詳しく解説しません。(ただし今後説明できればと思っています。)
DVレポートの解釈方法については以下の動画で解説しています。
exo.MASTからのDVレポートのダウンロード方法と、何を意味しているか?

重要なことは、すでにいくつかのTOIではないTCEが本プロジェクトのボランティアによって発見されており、DVレポートを調べた結果その候補が実際有望であると結論付けられていることです。これは主に、TESSのパイプラインで検出されるには少なくとも2回のトランジットが必要で、TESSのセクターの期間(最大28日間)の間に繰り返すことのできる周期をもつトランジットしか探せないからです。もし本物の、1回限りのトランジットがあっても、完全に見逃される可能性が高いです(なのでボランティアの皆さんの出番です!)。あるいは、光度曲線のどこかで起こるノイズやアーティファクトと間違って組み合わされる可能性があります。その場合、全てのトランジットの組み合わせに基づくDVレポートでは誤解を生んでいる可能性があります。

4. TESSデータの切り抜き画像や動画を作る

信号を詳しく調べることで、あなたはその信号が本物かどうかを判断しやすくなります。トランジット信号が惑星によるものではない限り、これを偽陽性と呼んでいます。現在2つの主な偽陽性のパターンがあり、1つは装置由来のもの(例えばTESS衛星が特定の時間にわずかに不安定になるものなど)、もう1つは天体物理学的なもの(たとえばターゲット近くの食連星や小惑星)があります。

私たちは様々な偽陽性シナリオや、それを自分でどう確かめるかについて以下の動画で解説しています。このトピックについて主に解説しているのは以下の動画です。各ビデオは関連しているので最初から視聴することをお勧めします。

背景フラックスを利用した偽陽性の排除
ターゲットピクセルファイルを利用した偽陽性の排除
重心移動を利用した偽陽性の排除
最も近い近傍星から、系統誤差や小惑星の影響を知る
LATTEを利用した偽陽性の排除
奇数/偶数トランジットを利用した偽陽性の排除

5. TESSデータの切り抜き画像や動画を作る その2

このような楽しいツールがあります。 https://mast.stsci.edu/tesscut/
ここでは特定の天体周囲を切り取った時系列画像を作ることができます。これらの画像を使って天体の周囲にあるものを調べたり、動画を作ることができるかもしれません。トランジットが十分深ければ、もしかしたら恒星が瞬いている瞬間を目にすることができるかもしれません(変光星や食連星で試してみても面白いかもしれません)。

時々、トランジットに見える現象は、チームが「ホタル」「花火」などと呼んでいる、視野を横切る奇妙なアーティファクトによるものです。これらはおそらく、望遠鏡やカメラ・光学系内部での明るい恒星や物体の散乱光によるものと考えられます。
有望な候補が実際はこういったアーティファクトが原因であると気付いた場合は、ぜひトークページで教えてください!

6. 興味深い信号を見つけたら、それを自力でより詳しく調べるための7ステップを動画にまとめました!


あなたの聞きたい質問が見つかりませんでしたか?
トークページで本プロジェクトのトークコミュニティーに尋ねてみてください。