結果

以前のプロジェクトでおとめ座銀河団を調べて、市民科学が大きく貢献した結果を以下よりご覧ください!
https://www.zooniverse.org/projects/mike-dot-jones-dot-astro/blobs-and-blurs-extreme-galaxies-in-clusters/about/results

まだ本プロジェクトは始まったばかりです!まだLSST DP2データの分類結果の解析は始まっていませんが、青い塊や拡散銀河について理解が深まるにつれて最新情報をお届けします。以下は以前のBlobs and Blursプロジェクトの結果を掲載しますので今後行われる解析の参考になればと思います。

ろ座銀河団の拡散銀河

以前のBlobs and Blursプロジェクトはろ座ディープサーベイ(FDS)を用いてろ座銀河団から拡散銀河を探しました。拡散銀河の候補として認められるには少なくとも4人のボランティアが同じ天体をマークしている必要がありました。この基準に基づきろ座銀河団内で1138個の拡散銀河候補が見つかりました!ろ座銀河団の天球面上にマークしたボランティアの数で色分けしてプロットすると以下のようになり、中には20人以上のボランティアが拡散銀河とマークしたものもあります!

より多くのボランティアにマークされた拡散銀河はおそらく現在のろ座の矮小銀河カタログに含まれているでしょう。私たちが関心があるのは自動検出で作成されたカタログとの比較で、こうしたカタログは矮小銀河の暗さやぼやけた見た目により完璧なものを作ることが困難だからです。候補のうち多くの天体は既に自動手法でカタログ化されていましたが、皆さんはどの自動捜索研究でも見つからなかった 55個の拡散銀河 を発見しました。注目すべきその天体の例を紹介します。




以下の例は暗いのでVST画像も併せて紹介します。

既存の自動捜索がこれらを見逃した原因として、

  • 拡散銀河が明るすぎるか暗すぎてアルゴリズムに見逃された
  • 恒星など明るい天体のそばにあったのでアルゴリズムから隠された
    などが挙げられます。

この55天体は自動捜索の研究によるろ座のカタログには載っていませんでしたが、そのほとんどは何らかの目視で行われた研究では見つかっていました。
しかし、参加者は 4個の完全に新しい拡散銀河候補 、つまり既存の自動・目視を問わないすべての研究で見つかっていなかった候補を発見しました!これは素晴らしいことです!以下がその4個です。




ろ座の拡散銀河についてのBlob and Blursの研究成果は、出版された成果論文をご覧ください。

おとめ座銀河団の青い塊

Blobs and Blursプロジェクトは次世代おとめ座銀河団サーベイ(NGVS)の画像を用いた青い塊の捜索も行っていました。当時入手可能なデータの中でNGVSは最も深いサーベイでしたが、それでもルービン/LSSTには及ばなかったため今回このプロジェクトが再開しました。

前回のプロジェクト開始時点では青い塊は5個しか知られていませんでしたが、Zooniverseのボランティアは新しく13個の青い塊の候補を発見し、既知の数を何倍にもしました。以下はNGVSの可視光画像とGALEXの紫外線画像での新しい青い塊、BC17とBC30です。


これらの新候補の多くは可視光分光観測を、テキサス州のマクドナルド天文台にあるホビー・エバリー望遠鏡で実施し、最近星形成が起こったことを示す輝線が探されました。
これらの観測で、候補天体が実際に青い塊であることを示す2つの証拠が発見されました。1つはこれらが私たちから遠ざかる視線速度で、これを調べることでおとめ座銀河団のほかの銀河と同じ速度を持つか偶然背景に見えていたはるか遠方にあるはるかに大きな星形成銀河かを見分けられます。2つ目はスペクトル中で検出された輝線の相対強度から星形成中のガスの化学組成が分かります。典型的に低質量銀河は、天の川銀河では多く見られる水素とヘリウムより重い元素をほとんど含みません。本物の青い塊は低質量にもかかわらず多くの重元素を含みます。

驚くべきことに、Zooniverseのボランティアが発見した青い塊のいくつかは、以前から知られていたおとめ座銀河団の巨大な暗いガス雲の恒星版だったようです。これらのガス雲の中には、発見されてから10年以上、まったく恒星を含まない完全に暗い雲だと考えられていました。その恒星版として青い塊が発見されたことで、これらの恒星系の一部は恒星の2万倍以上もの質量のガスを含む、知られている中で最もガスに富んだ恒星系となりました。

おとめ座銀河団の青い塊についてのBlobs and Blurプロジェクトの研究成果の詳細は私たちが出版した論文をご覧ください。