Thank you very much everyone for your immense help on classifying all the subjects in this project! First results are out: https://arxiv.org/pdf/2605.08537! See our announcement: First Results!!

研究

銀河合体 とは、近くにある2つ以上の銀河が互いの重力相互作用で衝突し、1個のより巨大な銀河になることです。銀河合体についてはNASAとESAによる動画が詳しいです。

銀河の合体によって、宇宙で最も巨大な銀河(下図左の巨大楕円銀河など)が生まれるなど、銀河の特性は劇的に変化します。
また、合体によって新しい恒星が爆発的な勢いで誕生したり(下図中の「スターバースト銀河」)、銀河中心の超巨大ブラックホールの活動のためのエネルギーとなったり(下図右の活動銀河核)すると考えられています。


(画像クレジット: ウィキメディアコモンズ,NASA/ESA)

合体進度のステージは、銀河特性の特定の変化を研究する上で有用です。
合体の段階を評価するために研究者がよく使う手法として、形を分類していく代わりに2つの銀河中心間の距離を下図のように測定するという簡易的な方法があります。


Patton et al. 2013からの図では、銀河と銀河のペアのお互いの距離が近づくほど新しい恒星の生成が促進されていることがわかります。銀河間の距離(横軸)が小さくなるほど、個々の銀河の星形成率(縦軸)が大きくなります。

しかし、この方法では両方の銀河までの距離(赤方偏移)が既知である必要があり(常に既知であるとは限りません)、さらに合体が進み1つになる直前の銀河を見逃しやすいという欠点を持ちます。もう1つの方法は、潮汐特徴と呼ばれる、銀河の形態的な乱れの兆候を合体段階として用いるアプローチです。

銀河の特性のうちいくつか(星形成率、恒星質量、恒星間ガスの特性など)は、その銀河の形成の歴史を理解するカギとなります。こうした主要特性の情報を得るための強力なツールが、銀河スペクトルの解析です。本プロジェクトでは、銀河合体の段階の様々な違いに応じて、銀河の種々の特性がどのような影響を受けるかを調べています。スローンデジタルスカイサーベイ(Sloan Digital Sky Survey : SDSS)などの現代のサーベイでは何十万個もの銀河のスペクトルデータを集めています。本プロジェクトでは、ZooniverseのGalaxy Zooプロジェクトで得られた形態分類を用いて訓練した機械学習モデルを使って、SDSSで観測された銀河の中から合体している可能性の高い形を持つ銀河を事前選別しました。そして銀河の相互作用が特性にどう寄与するかを理解するために次に必要なのは、選別した銀河が合体のどの段階にあるのかという情報です。

このプロジェクトによって最終的に、合体ステージ毎のSDSS銀河のスペクトルカタログが公開されます。最終的にはこのカタログにより、天文学者は、合体中に銀河が受ける変化の規模や、合体によって銀河の特性が変化する全体のタイムスケールといった重要な情報を得ることができます。これにより、今日私たちが見ている銀河が合体によってどう形成されたかという包括的な描像を得ることができます。