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5年間の観測を通じて、ホビー・エバリー望遠鏡暗黒エネルギー実験(Hobby-Eberly Dark Energy Experiment:HETDEX)は90億光年から110億光年離れた100万個以上の銀河を発見することで、これまで作成された中で最大の宇宙の地図を作り上げることを目標としています。この地図は、HETDEXの天文学者が宇宙の歴史の中での様々な時期における宇宙の膨張速度を測定する役に立ちます。時代による膨張率の変化により、その時々における暗黒エネルギーの役割を解き明かすことができます。暗黒エネルギーをどう理論説明するかによって、予想される膨張の変化率も異なります。逆に言えば、膨張について正確に測定することで、HETDEXが作った地図は対立する理論候補をいくつか除外し、絞り込むことができます。
[クレジット:NASA/WMAP 科学チーム]
HETDEXは、アメリカ・テキサス州西部のマクドナルド天文台にある口径10mの望遠鏡、ホビー・エバリー望遠鏡(Hobby-Eberly Telescope:HET)に取り付けられた、何十台もの多数の小型ユニットから構成された分光器のセットを用いて宇宙の地図を作ります。VIRUS(Visible Integral-Field Replicable Unit Spectrographs)として知られる分光器セットでは、それぞれのユニットが他のユニットと同様にHETに取り付けられています。
分光器はスペクトル線のデータを収集します。スペクトル線は、特定の狭い波長領域で光が放射されるか吸収された結果、スペクトル内に生じる線です。スペクトル線は原子や分子の同定に使われます。これらの「指紋」は、元々取得され知られている原子や分子の「指紋」と比較されることで、分光した恒星や惑星といった天体に含まれる原子・分子を特定できます。組成だけでなく、私たちが取得したデータの中で、スペクトルやその線の位置が本来存在するはずの位置よりずれているこtから、分光した銀河までの距離を算出でき、その結果夜空に奥行きを加えた3次元地図が作成できます。VIRUS装置の詳細な説明はhttps://instrumentation.tamu.edu/instruments/hetdex/ を参照してください。
2016年以降のほとんど全ての暗夜(月が見えず空が晴れている夜)で、HETDEXでは宇宙からのデータを検出し続けてきました。HETDEXチームは毎晩データを収集し、整理し、カタログ付けしてきました。遠方銀河候補は、毎晩で何千天体ずつも発見されており、皆さんのようなボランティアに分類していただけるようになりました。
この研究において最も難しいのは、どの銀河が私たちの関心対象である遠方の年代(100億~110億年前、赤方偏移z~2-3)から来たもので、どの銀河が近傍にあるものかを決定づけることです。遠方銀河からの信号を見分けるために、皆さんの助けが必要です。
こうした銀河はライマンアルファ輝線天体(Lyman Alpha Emitters:LAEs)として知られるこれらの銀河は、ある特定の波長領域で明るく光っています。CCD画像では、これらは比較的かすかなしみや点として写ります。近傍銀河ほどきれいに写ってはいませんが、こうした光のしみに、HETDEXが銀河の集団をマッピングし。初期宇宙の物質の影響に暗黒エネルギーがどう寄与したかを解き明かすカギとなる、遠方銀河の位置や距離、明るさといった情報が含まれています。
また、望遠鏡による欠測や検出不良を見分けるためにも皆さんの助けが必要です。みなさんが本物の銀河と偽物を見分けることを手伝うことで、暗黒エネルギーについての科学研究を実施できます。さらにそのあと、皆さんの分類結果を機械学習のための、精度の高い訓練データとしても使用できます!結果ページから、こうした結果をどのように活用できたかを知ることができます!
世界で3番目に大きい望遠鏡であるホビー・エバリー望遠鏡のツアーなど、楽しいライブイベントがあります!
私たちはNASAの公式パートナーです。NASAの参加している参加型科学プロジェクトについてはscience.nasa.gov/citizenscienceを確認してください。